本日は、数学が苦手だなぁって思う人、苦手な理由をきちんと自覚してますか?というお話。
定期テストや模試で結果が悪かった時、どう思いますか?次に何をしますか?
多くの中高生は「もっと問題集を解く」と言いますが、皆さんはこれで成績が上がると思いますか?
例えばサッカーの日本代表選手が、負け試合後のインタビューで「もっと練習します」なんて言ってたら「いや、それは分かってんねん。で、具体的にどうするの?」ってなりますよね?
√ 相手がこういう選手だから、こうすべきだった。それに対する連携を考えたい。
√ 自分たちの弱点は個々のスキルだったから、各自、得意を伸ばすような練習メニューに変えるつもりだ。
√ 今日の自分たちは気持ちで負けていた。対外試合を多くやっていこうと思う。
とかとか色々あるじゃないですか。今まで通りの練習を闇雲に増やすなんて考えはナンセンスなわけですよ。
なのに勉強だと、自分と向き合うことをやめて「勉強量を増やす」とか言ってしまう。なんなら周りも「もっと勉強しろ」とか的外れなことを言ってしまう。
たしかに量が足りてないケースもありますが、それ以外にも目を向けることはたくさんあります。
自分の現状に対する解像度を上げなければなりません。
でないと、頑張ったのに(方法が適切でないから)できない→自分には才能がないと思い込む→やる気が出ない→もはや頑張れないという状態になってしまいます。
ここでもう一つ言っておきたいのが、ほとんどの子は数学以前の問題であることが多いということです。
□ 問題文を読んでも何をすればいいのか分からない。
□ 解答・解説を読んでもどうしてそんな風にするのか分からない。
□ 理解したと思ったのに、類題に挑戦したら全然解けなかった。
これがひとつでも当てはまれば、あなたは読むことから見直したほうがいいです。ハッキリ言って問題文が読めていません。
問題文というのは回答するための指示です。出題者はあなたに、あれをやってこれをやってと語りかけています。
そして、問題を解くというのは「あなたの指示はこういうことだと理解し、私はそれを実行しましたよ」というあなたから出題者へのお返事です。
つまり、試験は出題者と回答者の対話です。問題文の意味がわからないということは、会話が成り立っていないことを意味します。
前にも似たようなことを書きましたが、中高生が勉強する数学の意義は、誰かが勝手に考えた複雑な概念を理解し使いこなそうと奮闘するところにあります。
数学の言葉を知り、数学の考え方を知り、それになぞらえて実践してみて、数学の言葉を使ったやりとりを習得するのです。
そうやって勉強することで、他人の指示が何を意味するのか汲み取るのが上手になります。
だから数学が強い人は論理的思考が得意で、たわいもない会話から複雑な仕事まであらゆる場面で要点を掴むのが速かったりするのです。
なのに数学ができない子ほど「解き方は?」とすぐに聞く。
方法さえ学べばできると勘違いしている。
そもそも原因は学校教育にあって(構造上、仕方ないんですけど)、学校の先生が授業で教えたことや配布した問題集からそのまま出題したりするから、
『機械的に答えや解法を暗記すること』=『勉強すること』
という間違った認識を生むんですよ。
これもまた前回の記事と同じで、子ども本人だけの責任というわけにはいかない。
だからこそ周りがうまく導いてやらないといけない。
数学ができない高校生とか見ると切なくなるので、いろいろ手を差し伸べたいんだけど、本人の価値観が良くない方向に固まってしまって、もはやそれも邪魔者扱いされたりする。
小中学生のうちから基礎(特に価値観)を叩き込むのはとても大事なことだと思いますね。
目先の成績なんてほっといていいですから。ほんとうに。
数学に限らず、文章を読む力は重要です。
これを読んで自分のことだなと思った子どもたちよ、まだ間に合う。頑張れ。というか助けてもらえ。良い指導者に。
これを読んでどうにかしなきゃなと思った親御さん方、ご家庭だけでこれをやり切るのはほぼ不可能です。周りを頼りましょう。
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